本研究の目的は、理化学研究所にて開発中の電子サイクロトロン共鳴イオン源質量分析装置(ECRIS-MS)の検出系を複式検出器化し、イオン源における同位体差別効果が著しく小さく、元素の種類を選ばない同位体分析を高感度かつ高精度に実現できるシステムを完成させることである。平成24年度より3年間の研究により、移動スリット方式により、検出器を疑似複式化し、同位体の分析精度を向上させる事が出来た。さらにレーザーアブレーションの併用により、Mo等について標準鉱物試料を用いて同位体比の精密分析を実現させた。 今後、惑星物質中の微細組織の高次元的同位体分析を基に、元素合成過程に関わる研究を遂行する予定である。
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