超強塩基として知られているホスファゼンに基質認識能を付与することで基質認識型・超強塩基性有機分子触媒の設計開発を目指した。ホスファゼンはその単位構造であるイミノホスホランの連結数を増すごとに塩基性が向上すること、ならびにイミノホスホランユニットを3つ連結したP3ホスファゼンの基本骨格がC2対称性を有する触媒分子の設計に適していることに着目し、不斉P-3ホスファゼン塩基触媒の設計開発を行った。併せてP3骨格の両端のイミノホスホランをグアニジンに置き換えたビス(グアニジノ)イミノホスホラン触媒を新たに設計し、これらのC2対称性を有する超強塩基性有機分子触媒の開発に成功した。
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