長さおよそ170 nmの2本の棒状構造体が一箇所の支点で連結されてできているペンチ型のナノメカニカルDNAオリガミデバイスを活用した、研究代表者による全く独自の単分子検出法に関して、その諸性質を改良するとともに、新たな機能も開発することで、より実用的な系へと発展させた。検出対象となる生体関連分子を、原理的には最も小さい水素イオンまで広げると同時に、非天然の核酸類縁体による二重らせんへのもぐりこみなど、生体分子における特殊な結合形態を可視化するツールとして応用することにも成功した。また、構造体をより剛直な筒状とすることで、一般的な研究室の機材でもDNAオリガミの構造変化を検出できるようにした。
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