単層の炭素からなるグラフェン酸化物(GO)は、高感度でかつ小型のセンサー構築に適したナノマテリアルである。しかし、生体分子とGOの結合特性やGO表面における生体分子の分子物性は明らかにされておらず、GOを用いたバイオセンサーを合理設計する指針が存在しない。 そこで本研究では、(1)GO表面にみられる非理想状態におけるDNAの分子物性を解析し、(2)DNAのGO表面に対する吸着機構を熱力学的・速度論的に提唱した。さらに、得られた知見を用いて、(3)DNA四重らせん構造を対象にしたセンシングリガンドを開発し、それを用いたスクリーニングシステムを構築した。
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