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2013 年度 実績報告書

メタロ超分子ポリマーを用いた不揮発性メモリデバイス

研究課題

研究課題/領域番号 24350097
研究機関独立行政法人物質・材料研究機構

研究代表者

樋口 昌芳  独立行政法人物質・材料研究機構, 先端的共通技術部門, グループリーダー (80306852)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードメタロ超分子ポリマー / 不揮発性メモリ
研究概要

【研究目的】本研究は、メタロ超分子ポリマーの導電機構を解明し、RAM機能を有する不揮発性メモリを開発することを目的とする。具体的には、金属イオンや有機モジュールの異なるメタロ超分子ポリマーを用いることで、ポリマー鎖内及び鎖間の電子移動過程を解明し、低電圧かつ高速で駆動する不揮発性メモリデバイスを開発する。
【平成25年度研究実績】これまでに、コバルトイオンからなるメタロ超分子ポリマー膜のI-V特性を測定し、5Vで電流の可逆なスイッチング変化が起こり、これにより不揮発性メモリ特性が発現することを明らかにしている。昨年度は、ジアミノ部位を有するコバルト錯体を合成し、これとジアルデヒドを脱水縮合させることで、コバルトイオンを含む新しいメタロ超分子ポリマーを合成した。同様の縮合反応により、鉄イオンを含むメタロ超分子ポリマーの合成も達成した。平成25年度は、金属間相互作用を確認することができる新しいメタロ超分子ポリマーの開発を目的として、非対称型の有機モジュールを設計・合成することで、銅と鉄といった異なる2種類の金属イオン種を主鎖に含むメタロ超分子ポリマーを開発することに成功した。得られたポリマーのサイクリックボルタンメトリーにおいて、銅及び鉄の酸化還元に基づく可逆なレドックス波が観測された。また、銅のみ、あるいは鉄のみを含むメタロ超分子ポリマーを別途合成し、それらの酸化還元電位と比較することで、銅と鉄の両金属イオンを含むポリマーにおける異種金属イオン間の電子的相互作用の存在が明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今回、2種類の異なる金属イオンを含むメタロ超分子ポリマーを開発したことで、「金属イオンや有機モジュールの異なるメタロ超分子ポリマーを用いることで、ポリマー鎖内及び鎖間の電子移動過程の解明する」という研究目的に対して研究の進展が見られた。

今後の研究の推進方策

これまでに開発した様々なメタロ超分子ポリマーの不揮発性メモリ特性を明らかにし、他の物性測定結果(電気化学特性や光学特性等)と照らし合わせることで伝導機構を解明し、低電圧かつ高速で駆動する不揮発性メモリデバイスを開発する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Synthesis, Characterization and Electronic Properties of Alternating Cu/Fe- and Ni/Fe-Based Heterometallo-Supramolecular Polymers2013

    • 著者名/発表者名
      Md. Delwar Hossain, Jian Zhang, Masayoshi Higuchi
    • 学会等名
      第62回高分子討論会
    • 発表場所
      金沢大学(石川県金沢市)
    • 年月日
      20130911-20130913
  • [学会発表] Synthesis and Electrochromic Properties of Cu/Fe-Based Organic-Heterometallic Hybrid Polymers2013

    • 著者名/発表者名
      Md. Delwar Hossain, Masayoshi Higuchi
    • 学会等名
      第62回高分子学会年次大会
    • 発表場所
      京都国際会議場(京都府京都市)
    • 年月日
      20130529-20130531

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公開日: 2015-05-28  

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