本研究では、太陽光を有効に吸収する人工光捕集系の構築を行った。人工光捕集系の構築には、高密度に集約された色素構造が必要であるが、本研究では粘土鉱物ナノシートをホスト材料とした高密度無会合集合構造を用いた検討を行った。それぞれ吸収波長の異なる2種、または、3種の色素を混在させることにより、効率の良いフェルスター型エネルギー移動に基づく人工光捕集系の構築に成功した。また、これまで人工光捕集系の標準的性能評価方法が存在しなかったが、論文中でその評価方法の提案も行った。 以上の成果より、物質変換系と組み合わせるべき人工光捕集系の構築に対し大きな足がかりを得たと言える。
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