SiC基板上への高Al組成窒化物半導体のコヒーレント成長の基礎を築き、デバイス応用への展開を目指して研究を行った。高Al組成AlGaNの成長として、組成や構造のデジタル的な制御が可能な、AlN/GaN短周期超格子に着目した。さまざまな構造・成長条件のAlN/GaN短周期超格子の臨界膜厚の解明、緩和メカニズムの解明を行い、GaNモル分率20%の規則混晶のコヒーレント成長に成功した。また、3BLのGaNを成長すると格子緩和がはじまることを明らかにした。極薄GaNの格子緩和はゆっくりと生じることを利用して、SiC基板上に圧縮、引っ張り歪みを持つAlNを成長する方法も提案した。
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