静電誘導給電法を用いた微細電解加工法を開発した。パルス電圧を加工ギャップに容量結合するので、電解電流はパルスの立上りと立下りの数十nsの間だけ流れる。よって、電気二重層は狭いギャップにだけ形成され、数μmのギャップで加工が可能になる。極間電圧の測定値に基づき、工具電極をサーボ送りするシステムを製作した。そして、直径48μmの工具電極を用いてステンレス板に内径52μmの穴加工が行えた。このとき、電流パルスは両極性であるにもかかわらず、工具電極の消耗が無視できるほど小さいことを見出し、その原因を究明した。また、ブロック状の工具電極を用いて微細軸を加工し、放電加工では達成困難な平滑面が得られた。
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