研究課題/領域番号 |
24360092
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
永谷 圭司 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80314649)
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研究分担者 |
吉田 智章 千葉工業大学, 未来ロボット技術研究センター, 上席研究員 (20458631)
吉田 和哉 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00191578)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 知能ロボティックス / 減災 / 移動マニピュレータ / 不整地走行 |
研究概要 |
不整地移動ロボットに多自由度アームを搭載した不整地移動マニピュレータは,福島原発でのPackBotの活躍を見ても分かる通り,災害現場において非常に有用である.しかしながら,これを遠隔操作するためのオペレータの訓練には,多大な時間がかかる.その原因には,ロボットや環境の状態把握が困難,不整地上におけるロボットが不安定,操作すべき自由度が多すぎる,といったことが挙げられる.そこで,本研究では,不整地移動マニピュレータを容易に遠隔操作する手法の実現を研究目的に設定した.具体的には,オペレータに対する(1) 三次元環境情報の提示,(2) 力覚応答による接触予測の提示,(3) 操作安定性情報の提示,について研究開発を行ってきた. 平成25年度には,平成24年度に引き続き,三次元環境計測とオペレータへの提示について,不整地移動ロボットに搭載した三次元環境計測装置による環境のオペレータへの提示を進め,この枠組みがほぼ完成した.また,環境情報提示用インタフェースに関するソフトウエアコンポーネントの整備を進めることで,遠隔操作を行うためのソフトウエア開発の基盤を整備した.一方,力覚応答による接触予測の提示については,各関節にかかるモータ負荷を計測することで,力覚情報をオペレータに返す手法について進めてきたが,この手法については,良い成果が出ていない.また,ロボットの安定性の把握については,枠組みが完成したため,平成26年度前半にロボットに実装し,有用性についての評価を行う予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績の概要にも記述した通り,三次元環境計測とオペレータへの提示については,不整地移動ロボットに搭載した三次元環境計測装置による環境のオペレータへの提示の枠組みがほぼ完成した.一方,力覚応答による接触予測の提示については,当初案通りに進んでいないが,センサ情報を直接フィードバックする代替案に変更したため,平成26年度に,評価試験が実施可能であると考えられる.以上より,本研究は,順調に進展していると評価した.
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度前半には,力覚応答による接触予測の提示について重点的に進め,この技術と,これまで進めてきた「三次元環境計測装置による環境のオペレータへの提示」ならびに「ロボットの安定性の提示」のシステムインテグレーションを進める.また,環境提示インタフェースのソフトウエア整備も並行して進め,様々なロボットを遠隔操作するためのソフトウエア基盤技術を構築する.システムインテグレーション完了後の,平成26年度後半には,このシステムを利用した「マニピュレータを用いた遠隔操作シナリオ」を策定し,遠隔操作試験を実施する.この試験により,操作性の検討を行うことで,本研究の有用性を実証すると共に,操作体験を研究開発にフィードバックし,更に操作性の良いシステムの検討を進める.
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