本研究は,直接メタノール型燃料電池(DMFC)の発電電力密度を従来比120%に向上する,という研究目的のもと,触媒担持体や撥水層材料を新規カーボンナノ材料に置き換えることに取り組んだ。4種類のカーボンナノ材料の触媒担持体としての特性を評価し、カーボンナノコイル(CNC)が最も優れた担持体であることを明らかにした。次いで、CNC担持Pt-Ru触媒を使用してDMFCの心臓部である膜―電極接合体(MEA)を作製した。MEA内部の撥水層の材料としては市販のカーボンナノ材料であるVulcanが優れた特性を示した。 こうして得られた知見により、本研究目的を達成することができた。
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