磁性細線上の磁壁をデータとする全固体メモリの基礎検討を行った。磁壁データ列の駆動には伝導電子のスピントルクやスピンホール効果などを利用する。従来のFeNiやCo/Ni磁性細線では磁壁駆動に大電流を必要としていた。この磁性細線はエッチングで作成するため、エッジ荒れにより磁壁駆動は難しかった。そこで、新しい磁性細線作成法(ナノインプリント法)を提案した。磁性膜には希土類・遷移金属合金を利用することで磁壁駆動電流密度をFeNiの500分の1にまで低減した。また、本手法を駆使して45nm極細磁性細線を作成し、この上に市販磁気ヘッドで記録し、TMR再生ヘッドで記録磁区を再生することにも成功した。
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