研究課題/領域番号 |
24360144
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
大鐘 武雄 北海道大学, 情報科学研究科, 准教授 (10271636)
|
研究分担者 |
小川 恭孝 北海道大学, 情報科学研究科, その他 (70125293)
西村 寿彦 北海道大学, 情報科学研究科, 助教 (70301934)
JULIAN WEBBER 株式会社国際電気通信基礎技術研究所, その他部局等, 研究員 (90466425)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
キーワード | 分散ネットワーク / ルーティング / 指向性制御 / USRP |
研究実績の概要 |
本研究は,無線分散ネットワークにおいて,指向性制御により近隣の複数リンクでの同時通信を可能とし,システムスループットを改善することを目的としている.このような考え方は,これまでMACレイヤー(L2)において検討されてきた.我々は,ネットワークレイヤー(L3)での経路決定と,MACレイヤーでの指向性制御を組み合わせることで,さらに特性改善を図ることを重点的に検討している. 今年度は,実証実験をさらに推し進める予定であったが,それと並行して進めていた迂回経路選択効果について興味深い知見が得られ,主にその特性について評価を行った.具体的には以下の通りである. L3とL2のクロスレイヤーでの処理を考えた場合,経路上のすべてのノードの指向性制御情報を得ることは困難である.そこで,各ノードが事前に設定した迂回経路を選択できることのみ仮定して,L3とL2の協調動作の検討を行った.L2において指向性制御を行い,複数リンクの同時通信を可能とした場合,ホップ当りのスループットは明らかに改善する.さらに,L3で迂回経路を選択できるようにすることで,同時通信リンク数はさらに増加することがわかった.しかし,始点から終点までのルート当りのスループットを考えると,劣化する場合が見られた.これは,ネットワーク上に見かけ上多くのパケットが存在しても,単位時間あたりに終点に届くパケットが減少することがあるためである.迂回経路選択が効果的なのは,終点までのホップ数が多く,多少迂回によりホップ数が増えても大きな影響を与えない場合であることが明らかとなった. このように,指向性制御による複数リンクの同時通信を考える場合,L3での経路選択は同時通信リンク数を増加させるものの,終点への到達時間に注意して行う必要がある.以上の新知見が今年度の最も大きな成果である.
|
現在までの達成度 (段落) |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
次年度使用額が生じた理由 |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
次年度使用額の使用計画 |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|