研究課題/領域番号 |
24360150
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
後藤 信夫 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (60170461)
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研究分担者 |
柳谷 伸一郎 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 助教 (40314851)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 光ルータ / 光ラベル識別 / 光PSKラベル / 光QAMラベル / 光フリップフロップ / 光バッファ / 光スイッチ / 光パケットフォーマット変換 |
研究概要 |
低消費電力なフォトニックラベルルータの構成要素である光ラベル識別処理回路およびシステム、光バッファ、光フリップフロップ、光パケットフォーマット変換および高速全光スイッチ等に関して検討を行った。光ラベル識別システムとして、QPSKおよびQAM変調方式による光ラベルの識別を可能とするパッシブな光導波路集積回路を提案し、数値シミュレーションによりノイズ耐性等の動作検証を行った。また、超高速シンボルレートの光QPSKラベルに対しては時空間変換と2次元空間フィルタを用いるシステムを示し、遺伝アルゴリズムにより最適化について検討した。また、BPSKおよびQPSKラベルに対してルーティングテーブル情報を取り入れた学習機能を含めたラベル処理システムとしてニューラルネットワーク構成の光集積回路を提案し、数値シミュレーションにより20dB以上の高い識別特性が得られることを示した。ルーティングのための光信号処理回路として単一SOAで構成可能な偏光を利用した光フリップフロップを提案し、数値シミュレーションにより動作確認を行い、また実証実験を行っている。光パケット衝突を避けるための光バッファについて外部制御不要で自律型のシステムを検討し、パケット棄却率および遅延特性を明らかにし、また、優先度制御可能なシステムを検討した。高シンボルレートの波長多重光処理のための音響光学スイッチングにおける誤り率特性を検討した。ピコ秒オーダーの光制御による高速光スイッチとしてグラフェンの可飽和吸収特性を用いた素子を提案し、吸収に伴う屈折率変化を考慮した理論解析をするとともにグラフェン挿入導波路およびグラフェン装荷導波路における非線形特性を実験的に検討した。ネットワークにおいて柔軟な帯域制限を可能とする光パケット変調方式の変換に関してBPSKとQPSK間の変換システムを提案し、誤り率特性をシミュレーションにより検証した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初計画にしたがって、光ラベル処理回路およびシステム、光フリップフロップ、光スイッチ、光バッファ、光パケット変調方式変換等に関して、回路の提案と理論解析およびコンピュータシミュレーションによる検証を行うことができた。また、グラフェンに関しては基礎実験により装荷型導波路においてスイッチングに十分な可飽和吸収特性を確認することができたが、異なる波長あるいは偏光の制御光による信号光制御については実験途中である。また、光フリップフロップの実験に関しても実験を行っている途中である。
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今後の研究の推進方策 |
実際のシステムへの適用の際に重要となるノイズ耐性がQAM識別回路では十分でないことがわかったため、高いノイズ耐性を有する素子およびシステム構成への発展が課題となってくる。光パケットフォーマット変換については今後実験的検証を行っていく。また、グラフェンによるスイッチにおいては、制御光による信号光制御の実証が重要となる。また、光スイッチの試作については、外注や他研究機関との共同研究も含め検討していく必要がある。
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次年度の研究費の使用計画 |
実験の進展状況をみて購入する消耗品が異なってくる。現在、実験途中で購入物品を決められなかったため。 光回路部品等の消耗品として用いる予定。
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