研究課題/領域番号 |
24360186
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
小峯 秀雄 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (90334010)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | ベントナイト / 水分拡散 / 膨潤 / 地層処分 / 余裕深度処分 |
研究実績の概要 |
平成26年度は,4連式の吸水量測定用差圧計付きビュレット管パネルを「高鉛直圧(500kPa~10000kPa)・標準口径(直径60mm)供試体用膨潤圧・膨潤変形特性試験装置」に接続し,以下の実験条件において水分拡散係数データの取得を行った.平成26年度前半は,以下の項目を実施した.すなわち,①中型口径実験による粒状ベントナイトの水分拡散係数データの拡充,②0.1MPaの水圧環境下での粒状ベントナイトの水分拡散係数データの測定,③模擬海水環境下での粒状ベントナイト水分拡散係数データの測定 平成26年度後半は,以下の項目を実施した.すなわち,①中型口径実験による粒状ベントナイトの水分拡散係数データの拡充,②0.2~0.4MPaの水圧環境下での粒状ベントナイトの水分拡散係数データの測定,③模擬コンクリート溶脱水環境下での粒状ベントナイト水分拡散係数データの測定 平成26年度までに得られた実験データから,いずれの種類のベントナイトとも,本実験で設定している水圧条件下では,水分拡散係数の値には大きな変動は認められていない.また,乾燥密度の高い条件においては,水分拡散係数に及ぼす水質の影響は小さいものと推察される.次年度は,今まで得られた実験条件において得られた水分拡散係数データを取りまとめ,材料仕様や応力条件に応じて水分拡散係数が設定できるデータベースの構築を行う.これらのデータベースの構築では,地層処分施設の再冠水時の数値解析で利用できるデータベースを目指す.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究申請時の計画の通りに設定した実験条件で実験を進めた.以上からおおむね順調に進展していると自己評価した.
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今後の研究の推進方策 |
申請時の研究計画に準拠して進める.水分拡散係数データの信頼性をさらに向上させるため,同条件での実験も行い,データの再現性を確認する.
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次年度使用額が生じた理由 |
所属大学の異動に伴い,実験装置の設置および調整を行う必要が生じた.本年度は主に,実験装置の移設を行い,次年度に調整をしながら実験を進める必要があることから,次年度使用額(繰り越し分)1,872,627円の繰り越しの必要が生じた.
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次年度使用額の使用計画 |
次年度前半において,移設した実験装置を活用した実験データを取得し,これまでに取得した実験データとの比較・検討を行い,再現性を確認する.データの再現性を確認するに伴い,調整の必要のある部位の調整や部品の交換を行う.この調整については,取得データを確認しながら行うので,次年度の前半で実施する計画である.
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