信頼性設計法は,過去15年ほどの間に,設計コードの開発という分野で急速に普及した.しかし構造工学分野で発展してきた信頼性解析法には,地盤構造物の信頼性解析を考えたとき解決されなければならない,多くの問題が顕在化した. 本研究は,これらの問題を解決した研究であり,①統計学の概念に基づき,サイトごとの地盤パラメータの調査に基づく設定方法,②地盤パラメータの空間的バラツキが,構造物の性能に与える影響の定量的官位評価方法,③複雑化する地盤解析ツールと信頼性解析の有効な結合方法等について,開発した.さらにこれらを体系的に取り込んだ,地盤構造物設計のための簡易な信頼性解析法を提案した.
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