| 研究課題/領域番号 |
24360193
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| 研究機関 | 神戸大学 |
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研究代表者 |
飯塚 敦 神戸大学, 都市安全研究センター, 教授 (40184361)
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| 研究分担者 |
竹山 智英 東京工業大学, 理工学研究科, 助教 (00452011)
ピパットポンサー ティラポン 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10401522)
河井 克之 神戸大学, 都市安全研究センター, 准教授 (30304132)
橘 伸也 埼玉大学, 理工学研究科, 助教 (90432567)
金澤 伸一 福島工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (20580062)
野村 瞬 日本大学, 理工学部, 助手 (20705701)
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| 研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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| キーワード | 地盤工学 / 塩害・沙漠化 / 水循環 / 環境技術 / シミュレーション / 地盤の変形 / 飽和／不飽和地盤 / 抑止・修復技術 |
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| 研究実績の概要 |
本研究は，塩害による沙漠化抑止と修復の技術提案を通して，地盤工学の地球環境問題への積極的な寄与を目的としている．過伐採，過放牧，塩害が沙漠化の三大要因であり，全体の約8割を占める．森林などの植生伐採に伴う気圏・地圏間の水循環の狂いが原因である．特に塩害による沙漠化は，地下水中の希薄な塩分が高濃度化して地表に析出することにより生じ，ユーラシア大陸などの大陸の広範囲な地域で発生している．このような塩害による沙漠化メカニズムを表現できる数値シミュレータを開発し，さらに，環境負荷の低減を可能とする塩害抑止工法を開発している．平成26年度は以下の成果を得た．
(1) 数理モデルの体系の高度化・整備の継続：飽和・不飽和土の構成モデルを高度化し，植生を介しての蒸散などの水循環を模擬するために開発された「根」要素モデルを導入し，弾塑性変形を考慮した移流拡散モデルの改良を行った．地盤の変形・応力・浸透・移流拡散の不飽和／飽和連成解析手法の汎用性を高めた．(2) 多孔質セラミック材にかわるマルチング材の同定：環境負荷汚泥から焼成リサイクルされた多孔質セラミック材にかわる汎用性のあるマルチング材を見出す目的で，最適なマルチング材の特性の同定を，(1)で開発した解析手法を用いて試みた．(3) 現地フィールド（タイ東北部サコンナコン近郊）塩害過程シミュレーション：改良された地盤-水圏-気圏境界/物質移動モデルを組み込んだ有限要素解析手法を用いて，塩害防止工法の検討を再考した．キャピラリ・バリアを構成するマルチング材の有効配置は，農耕地保全に効果的な構造形式であることが定量的に確かめられた．(4)塩害防止・農耕地保全の検討：地盤-水圏-気圏境界/物質移動モデルを組み込んだ有限要素解析手法を用いて，農耕地保全および塩害軽減の検討を行った．塩害抑止および塩害除去に必要なクリーニングを試算した．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
地盤内溶解物質の拡散と移動を表現できる数理モデルを組み込んだ飽和・不飽和変形解析コードを高度化し，汎用性を高めた．塩害および地盤変状発生機構のシミュレーションを行い，塩害抑止および塩害軽減のクリーニングの検討を行った．
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| 今後の研究の推進方策 |
研究計画通りに本研究課題を推進する．
最終年度として，塩害・地盤変状発生機構シミュレーション技術を完成させる．これを用いた塩害抑止修復技術の総合化をはかる．前年度までの研究分担者であった，河井克之博士と野村瞬博士が異動のため，次年度は本研究課題の研究を分担することが困難となり，研究分担者から外れたが，すでに分担者としての成果はほぼ達成しているので，本年度最終年度における成果の総合化に大きな支障は生じない．
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| 次年度使用額が生じた理由 |
数理モデルの高度化に伴う事例解析において，成果のより一層の充実が期待されたため，予定していた成果発表（国際会議）を，次年度送りとしたため，それに予定していた旅費等が次年度送りとなった．
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| 次年度使用額の使用計画 |
事例解析のより一層の充実を得て，まずは速報的に国際会議などで成果発表を行う．続いて，成果をまとめて論文等への投稿を行う．
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