研究課題/領域番号 |
24360208
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
小池 淳司 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60262747)
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研究分担者 |
村田 真樹 鳥取大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50358884)
井料 隆雅 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10362758)
織田澤 利守 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30374987)
桑野 将司 鳥取大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70432680)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 帰宅行動 / Social Media / 大規模災害 |
研究概要 |
2011年の東日本大震災およびその後発生した台風15号の影響で首都圏および関東地方を中心に帰宅困難者が発生し社会問題化した.この交通計画上の問題に対して,Twitterなどソーシャルメディアとよばれるインターネット通信を介した報が活用されたことが報告されている.そこで,研究目的は,このような大都市災害時における交通・情報ネットワークにおけるロバスト・マネジメントを目指している.具体的には,情報提供と交通行動に関して,不確実性下の意思決定問題,情報の不完全性と交通行動,東日本大震災を例にした情報提供と帰宅行動に関する実証,情報提供と交通行動に関する室内実験を通じて,大都市災害時における情報交通ネットワークへのロバストな総合的政策提言を行うことを目的としている.昨年度までに,東日本大震災時のTwitter情報と,携帯電話の位置情報に関するデータの入手およびそれらの相関関係に関する解析が終わり,今年度は,政策提案に向けて,研究成果を取りまとめる予定である.具体的な研究実績は,本年度までに調査した研究成果を,土木学会論文集などに投稿し,査読付き論文として掲載されている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
帰宅行動の研究サーベイおよび理論研究は順調に進み,かつ,実証研究として,GPSデータの収集と整理,さらに,同時刻のソウシャルメディア(Twitter)の収集に成功し,それらの相互関係を統計的に解析することに成功した.そのため,当初の計画通り順調に研究が進んでいる.
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今後の研究の推進方策 |
昨年度は,サーベイリサーチセンターから提供された東日本震災時の首都圏帰宅困難者データ解析結果を用い,その期間のTwitterのログを言語処理により交通行動データのみを抽出する作業を行い,行動データとソーシャルメディアのデータの相関関係を解析を実施した.当初の予定より,データの入手作業が順調に進み,解析をほぼ終えることができた.本年度は,これら解析データをさらに検証することで,帰宅困難者に対する情報提供のあり方を提案する.そのため,相関分析から想定される分析シミュレーションに加え,情報提供と交通行動に関する理論モデルの考案を行う予定である.そして,当初計画通り,これらの知見をまとめ,報告書を作成すると同時に,各種学会にて研究発表を行う.
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次年度の研究費の使用計画 |
当初データ入手に関連して旅費を計上していたが,その入手が想定よりも簡単に入手が可能となったため,費用が要らなくなった. 一方で,入手したデータの量が想定よりも大きいため,データ解析作業及びシミュレーション作業をにかかる費用が当初予定以上に必要なため,追加の人件費が必要となる.
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