本研究では、東日本大震災の間接経済的影響を生産基盤の被害と家計の消費の減退に分けて推計した。家計消費減少による経済被害約6.7兆円と推計された。また、産業被災による(サプライチェーンの下流)前方連関効果の生産被害額は約6.6兆円で、後方連関効果と合計すると約13.3兆円になった。前方連関効果による付加価値被害額は全産業で約3.5兆円となり、後方連関効果よりも約47%大きくなっていることが分かった。このうち、Goshモデルによる前方連関被害の実証的推計(マクロデータによる推計は存在する)は世界で初めての研究である。
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