多糖中に含まれるアルデヒド基とアミノオキシ基間の特異的結合を利用したグライコブロッティング法の適用により、高解像度のMALDI-TOF/MS分析を行うことでMBRにおける膜ファウリング多糖の構造と起源について検討した。本研究の結果、抽出ファウリング多糖と上澄み液中の多糖には共通する多糖構造が必ずしも多くないことが示された。MBRの膜ファウリング発生には、莢膜多糖(CPS)あるいはリポ多糖(LPS)が重要な関与をしている可能性が本研究により得られたMALDI-TOF/MSスペクトルの検討および質量数ピークの微生物多糖データベースとの照合により示された。
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