研究課題/領域番号 |
24360219
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
榊原 豊 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (80143204)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 水再利用 / 高度処理 / 電気化学的促進酸化 / 環境技術 / 水質汚濁・土壌汚染防止・浄化 / OHラジカル |
研究概要 |
操作管理が極めて容易な電気化学的処理法の設計・操作条件に関する基礎資料を得るために、前年度の結果に基づいて、陽極にSnO2電極、陰極に粒状および繊維状電極を用いた電解槽を作製し、異なる操作条件下の処理性能について実験的並びに理論的検討を行った。その結果、以下のような知見を得た。 1)OHラジカルプローブとしてp-クロロ安息香酸(p-CBA)を用いた連続処理実験を異なる電極面積、通電条件、処理時間で行った結果、本法は安定してp-CBAを除去できることがわかった。特に、陰極の比表面積を大きくすることにより、処理時間を数分程度に減少させることができた。 2)抗生物質(テトラサイクリン)、天然および合成エストロゲン(E1, E2, EE2)等を含む異なる合成排水に対する連続処理実験から、本法は対象汚染物質を効率良く除去できることがわかった。しかしながら、抗生物質の処理実験では全有機性炭素(TOC)を十分に除去できなかった。このことは、処理の過程で中間生成物質が生成されていることを示している。一方、エストロゲン類は電極表面上で酸化・ポリマー化することにより除去されるが、オゾン存在下で極性転換後に還元するとほぼ完全に分解され、同時に電極が再生されることが分かった。 3)1)の実験結果に基づいて、オゾン生成、オゾン還元およびOHラジカル生成の各速度を表わす数学モデルを構築した。本モデルにより、異なる設計・操作条件に対するOHラジカル生成等を予測することができる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
最終年度に計画している実排水処理実験を行うための基礎資料が得られている。
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今後の研究の推進方策 |
下水再利用水および高度処理が必要な上水を対象として、フィールド試験を行い、処理性能の検証と維持管理法について検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
分析機器の消耗品費および試薬等購入費が当初の計画より若干少なくなり、次年度使用額が計上された。 次年度の実排水を用いた実験における分析消耗品費等に使用する予定である。
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