各種酸化物表面が水蒸気処理を行うことで優れた撥水性能を示すようになる機構を検討した。その結果、この処理では水蒸気の作用により酸化物表面の結合が緩和し、そこにシロキサン等の撥水性を示す有機物が付着することにより撥水化することが判った。水蒸気処理の効果は基材である酸化物の種類に依存し、末端にカルボキシル基や水酸基を持つシロキサンやシランを用いた撥水処理に対して特に有効であった。水蒸気処理は、表面の凹凸が多い酸化物や、多孔質の酸化物の撥水処理の際に、真空紫外光照射よりも効果的な前処理方法になる可能性が高い。水蒸気処理後に撥水処理を行った多孔質ガラスは、超撥水性となり、優れた静的/動的撥水性を示した。
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