Ni合金・低合金鋼溶接部材のCBB試験後の試料を用いて逐次研磨法による3D組織観察と階層的応力測定(EBSD-Wilkinson法、X線および中性子回折)を行った。原子炉で観察された溶接界面近傍でSCCき裂進展が抑制される要因として、Ⅱ型粒界に沿ったき裂の分岐、低合金鋼側の圧縮残留応力、および界面直下の低合金鋼の酸化が考えられた。SUS304鋼におけるSCCき裂進展挙動が応力拡大係数、腐食環境およびδフェライトに影響される様子を3D観察によって明らかにした。過酸化水素水濃度が高い場合は腐食支配型となりき裂は粒界性格に依存して分岐するが、低い場合は応力支配型となる。
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