出発原料にCu2S、ZnS、SnS2粉末を用い、20-80 MPa の加圧下で973 K、3.6 ksのパルス通電焼結により固相反応焼結させることでCZTS焼結体を作製した。また、この一次焼結体を粉砕し、50-80 MPa の加圧下で1073 Kの焼結において、二次焼結体も作製した。一次焼結体の断面組織において微細な空孔が観察されたのに対し、二次焼結体ではこの空孔は消滅し、均一な焼結体が得られた。Cu2.3Zn0.7SnS3.85二次焼結体のZT値は561 Kで0.81となり、この値は高温ほど増加する傾向を示した。また、Cu2.1Zn0.9SnS4やCu2ZnSnS4の従来値を凌駕していた。
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