修復剤入りマイクロカプセル(MC)とポリマー系材料との複合化により、材料に生じたマイクロサイズの亀裂を手動介入なしで修復できる自己修復材料が注目されている。具体的には、ポリマー系材料中に修復剤を含有させたMCを分散させて、亀裂成長を駆動力として材料中のMCを破壊させ、MCに含有させた修復材をクラック表面に放出させるというものである。放出された修復剤は毛細管現象により、マイクロクラックに浸透し、クラック表面に露出した触媒と接触後、化学反応により修復が行われる。本研究ではこのような機構を念頭に、修復剤を高含有率で含有するMCを開発し、そのMCの調製に関する基礎的条件確立と自己修復能の評価を行った。
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