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2012 年度 実績報告書

共晶系複相合金の微細組織制御と新奇バルク触媒材料への展開

研究課題

研究課題/領域番号 24360329
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東北大学

研究代表者

亀岡 聡  東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (60312823)

研究分担者 蔡 安邦  東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (90225681)
野澤 和生  中央大学, 理工学部, 助教 (00448763)
湯葢 邦夫  東北大学, 金属材料研究所, 准教授 (00302208)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード共晶合金 / 組織制御 / バルク合金触媒 / リーチング処理 / ポーラス金 / 金属間化合物 / ナノポーラス非平衡合金 / 過飽和固溶体
研究概要

本研究では、金属学に基づいて金属間相互作用(金属間化合物、固溶、非固溶など)を巧みに利用したマルチスケール(nm~μm)での金属組織制御を行い、高い機能を有するバルク型触媒を調製するとともにそこから発現する触媒機能の機構解明を行った。研究方針としては、高機能化と従来のバルク型金属・合金触媒の課題である表面積と安定性の克服を想定し、共晶系Al基複相合金を中心にナノからミクロンサイズの金属組織制御(層状、棒状、分散状etc.)と選択的溶出法(ポーラス化、高表面積化)を組合せたバルク型複合合金の調製法を構築し新奇触媒材料への展開を図った。また、異分野研究者との連携により複相合金組織の形成機構ならびにそこから発現する触媒機能を明らかにした。
本年度は、共晶系Al基複相合金の開拓と組織制御パラメーターについて検討した。Al-Au-Fe合金は、三元合金を形成せずにAl2Au相とAl2Fe相から成る共晶組織(層状ラメラ組織:Al2Au/Al2Fe/Al2Au)を形成し、擬2元の共晶複相合金であることを見出した。興味深いことに、この均質な層状組織は自己組織化的に形成したものである。そこで、Al-Au-Fe合金ならびにAl(Pt-Fe系合金を中心に、組織制御パラメーター(合金種類、組成、温度、冷却速度など)の形成組織形態や組織サイズに及ぼす影響、形成メカニズムについて検討を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定通り、新たな合金系において共晶合金を見出し、その組織制御と触媒特性の相関について検討出来ている。

今後の研究の推進方策

Au,Pt系バルク合金を中心に触媒調製と特性評価を行う。Au系バルク触媒の欠点である表面積と熱安定性の問題を解消すべく、合金中のAlを選択的溶出させポーラス化・高表面積化させるリーチング処理と複相合金組織制御(複相"活性相+熱安定相"による耐熱性向上)を組合せる。そして、作製したバルク合金触媒の活性化処理法(リーチング処理)ならびにAuと第二金属元素(Fe,Co,Ni,Cu)との金属間相互作用が触媒特性に及ぼす影響を明らかにする。

次年度の研究費の使用計画

次年度使用額は、今年度の研究を効率的に推進したことに伴い発生した未使用額であり、平成25年度請求額と合わせ、平成25年度の研究遂行に使用する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 希少金属代替のための合金触媒設計2013

    • 著者名/発表者名
      亀岡聡, 蔡安邦
    • 雑誌名

      ペトロテック

      巻: 36 ページ: 41-436

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Environmental structural analysis of Raney Ru(Ni)fine particles2012

    • 著者名/発表者名
      Murao, K. Sugiyama, S. Kameoka and A. P. T
    • 雑誌名

      Key Engineering Materials

      巻: 508 ページ: 304-309

    • 査読あり
  • [学会発表] 金属間化合物A12Auを前駆物質としたポーラスAuのCO酸化特性と表面解析2012

    • 著者名/発表者名
      亀岡聡、田邉豊和、蔡安邦
    • 学会等名
      第110回触媒討論会
    • 発表場所
      九州大学(招待講演)
    • 年月日
      2012-09-24

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公開日: 2014-07-16  

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