研究課題/領域番号 |
24360342
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
近藤 昭彦 神戸大学, 工学研究科, 教授 (40205547)
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研究分担者 |
田中 勉 神戸大学, 工学研究科, 准教授 (90436551)
荻野 千秋 神戸大学, 工学研究科, 准教授 (00313693)
山田 亮祐 神戸大学, 自然科学系先端融合研究環, 助教 (40608626)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 細胞表層提示 / オーム解析 / バイオマス |
研究概要 |
細胞表層提示技術とは、目的タンパク質であるセルラーゼやリパーゼなどの酵素をアンカータンパク質と呼ばれる足場タンパク質と遺伝子的に融合し、宿主微生物に発現させる技術である。その結果、目的タンパク質は細胞表層にその機能を保った状態で提示される。これまで、セルラーゼ提示によるバイオマス資化能の付与、リパーゼ提示による光学異性体の選択的生産技術の開発に成功してきた。その過程において、アンカータンパク質や分泌シグナルを目的タンパク質や宿主微生物それぞれに対してチューニングすることで、提示するタンパク質の機能を数十倍、100倍以上に向上させることができることもわかってきた。本研究ではよく用いられる酵母、大腸菌、コリネ型細菌、それぞれについてアンカータンパク質を網羅的に探索した。その結果、分裂酵母において新しいアンカータンパク質を4種類見出し、分裂酵母表層にβグルコシダーゼを提示する系を初めて開発した。それらの中でも特に2種類のアンカータンパク質の活性が高く、バイオマス資化能を付与することに成功した。また、コリネ型細菌においても同様に新しいアンカータンパク質を見出した。同様にβグルコシダーゼを提示することに成功し、バイオマス資化能を付与することに成功した。更に、これらの微生物は従来の機能を有していることも確認できた。現在、これらの発現量などの機能解析を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本研究では、網羅的に才望表層提示技術を解析するために・初年度は様々な微生物における細胞表層提示系を新たに開発することを目指した。その結果、真核生物である酵母及び原核生物であるコリネ型細菌の両方で策謀表層提示技術を開発することができ、当初の計画以上に進展しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
開発した基盤技術をメタボローム解析やプロテオーム解析と組み合わせることで、バイオマスから目的生産物までの一連のフラックスを最適化する
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度経費と合わせて使用する
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