“生体組織を利用したセルフリサイクル技術の開発”のテーマで実施した。生体組織としてはヒト毛髪を選択した。この理由は、簡便に採取でき、自身の体の一部を原料にするために生体適合性が高く、安心な加工品の作製が期待できるからである。 自己集合できる性質を利用して作製した毛髪ケラチンフィルムは、UVとパーマ処理に加えて、ブリーチ、加熱、カラーリングおよび摩擦処理に対して、毛髪と類似した反応性を示した。このフィルムは化粧品を効率的に開発するための代替毛髪として利用できる。次に、ゾル-ゲル変化が繰り返すことにより、ケラチンゲルを作製する技術を開発し、環境の応答性を示すためDDS用基材としての利用が考えられる。
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