研究課題/領域番号 |
24360391
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
藤沢 延行 新潟大学, 自然科学系, 教授 (20165369)
|
研究分担者 |
江原 真司 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30325485)
山縣 貴幸 新潟大学, 自然科学系, 助教 (50554284)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | 配管減肉 / 流れ加速型腐食 / 液滴衝撃エロージョン / 減肉予測 |
研究概要 |
原子力・火力プラント等の安全性の向上と維持管理のため、プラント配管減肉の原因である流れ加速型腐食(FAC)と液滴衝撃エロージョン(LDI)の現象解明とその物理メカニズムに立脚した減肉モデルの構築と数値シミュレーションによる減肉予測法の確立を目的として研究を実施し、以下の成果を得た。 (1)複雑系統配管おける偏心旋回流とオリフィス偏心の組み合わせ効果 美浜原子力発電所3号系列の複雑系統配管で発生する旋回流の特性を回流水槽実験によって検討し、旋回流の発生と成長過程の速度場をステレオPIVで評価した。実験結果によると、上流側エルボで発生した2次流れによって渦心の偏りが生じ、下流側オリフィス背後で非軸対称減肉が発生する可能性を示した。また、偏心旋回流の効果はオリフィス偏心効果よりはるかに大きいことも分った。 (2)実機レベルのシュミット数におけるオリフィス背後の物質輸送現象の評価 安息香酸による物質輸送係数の評価実験を行い、偏心旋回流による物質輸送によって非軸対称減肉が発生することを検証した。 (3)配管減肉のFAC減肉モデルの構築と数値シミュレーション FAC配管減肉モデルとして、k-_εモデルに基づく速度場と濃度場の数値計算法を提案し、曲り旋回流とオリフィスを組み合わせた流れ場に対して適用し、配管減肉の予測法の有効性を示した。得られた物質輸送係数分布や速度場は、それらに対する実験結果と定性的一致が見られた。 (4)実機レベルの液滴径による減肉実験とLDI減肉モデルの評価 スプレーによる全面減肉実験法を提案し、LDIによる減肉速度と液膜厚さの関係を明らかにし、新たな減肉モデルを提案することで、LDI減肉予測法の基礎が確立した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
以上のように、予定した課題のいずれにおいても研究が順調に進展している。
|
今後の研究の推進方策 |
当初の予定通りに研究を進める予定である。
|