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2015 年度 実績報告書

膜蛋白質の多量体形成と動的相互作用を介した高浸透圧感知機構

研究課題

研究課題/領域番号 24370053
研究機関東京大学

研究代表者

舘林 和夫  東京大学, 医科学研究所, 准教授 (50272498)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワード酵母 / 膜タンパク質 / 高浸透圧 / 結合ドメイン / センサー
研究実績の概要

高浸透圧適応において中心的な役割を果たす酵母HOG MAPK経路の活性化には、Sho1、Msb2/Hkr1、Opy2などの膜タンパク質が必須である。昨年度までの研究で、Sho1、Msb2/Hkr1、Opy2はそれぞれ膜貫通領域あるいは細胞外領域を介して結合し、高浸透圧の感知とシグナル伝達に協調して働くことを示した。このうち、Sho1はホモ多量体を形成し、高浸透圧に応答してその構造変化を引き起こす高浸透圧センサーとして働くことを明らかにした。
今年度はMsb2とOpy2の結合が高浸透圧応答に関与する可能性を検証した。まず、Msb2の細胞外にあるHMHドメインはOpy2のCRドメインと結合することがわかった。CRドメインは酵母種のOpy2ホモローグ間で保存性の高い8個のシステイン残基を有している。各システインをアラニンに置換した変異体を作成しクロスリンク試薬を用いた生化学的実験を行ったところ、CRドメインの8個のシステインは4つのS-S結合を形成し、HMHドメインとの結合に必要なコンフォメーションをとることがわかった。またクロスリンク実験などにより、Msb2のHMHドメインとOpy2のCRドメインの結合部位で、高浸透圧刺激により構造変化が誘導されることを見いだした。この知見は、Msb2とOpy2が高浸透圧を感知する共センサーとして働きうることを示しており、高浸透圧センシングの機構解明へのブレイクスルーとなることが期待される。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2016 2015 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Binding of the Extracellular Eight-Cysteine Motif of Opy2 to the Putative Osmosensor Msb2 Is Essential for Activation of the Yeast High-Osmolarity Glycerol Pathway.2016

    • 著者名/発表者名
      Yamamoto K, Tatebayashi K, Saito H
    • 雑誌名

      Molecular and Cellular Biology

      巻: 36 ページ: 475-487

    • DOI

      10.1128/MCB.00853-15

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Scaffold Protein Ahk1, Which Associates with Hkr1, Sho1, Ste11, and Pbs2, Inhibits Cross Talk Signaling from the Hkr1 Osmosensor to the Kss1 Mitogen-Activated Protein Kinase.2016

    • 著者名/発表者名
      Nishimura A, Yamamoto K, Oyama M, Kozuka-Hata H, Saito H, Tatebayashi K
    • 雑誌名

      Molecular and Cellular Biology

      巻: 36 ページ: 1109-1123

    • DOI

      10.1128/MCB.01017-15

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Osmosensing and scaffolding functions of the oligomeric four-transmembrane domain osmosensor Sho1.2015

    • 著者名/発表者名
      Tatebayashi Kazuo, Yamamoto Katsuyoshi, Nagoya Miho, Takayama Tomomi, Nishimura Akiko, Sakurai Megumi, Momma Takashi, Saito Haruo.
    • 雑誌名

      Nature Communications

      巻: 6 ページ: 6975

    • DOI

      10.1038/ncomms7975

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 出芽酵母の高浸透圧応答HOG経路に関する新規足場タンパク質の同定と機能解析2015

    • 著者名/発表者名
      西村晶子、舘林和夫、斎藤春雄
    • 学会等名
      第38回日本分子生物学会年会 第88回日本生化学会大会 合同大会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド
    • 年月日
      2015-12-01 – 2015-12-01
  • [備考] 東大医科研 分子細胞情報分野

    • URL

      http://www.ims.u-tokyo.ac.jp/MolCellSignal/index.html

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公開日: 2017-01-06  

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