研究課題
微小管を切断する活性のあるAAAタンパク質kataninについて、ポア領域にある塩基性残基の機能的重要性を明らかにした。また、kataninの認識に必要な微小管構成サブユニットα-およびβ-チューブリンの酸性残基に富むC末端領域の重要性について、酵母組換え体を利用して、それぞれのC末端領域を欠失した微小管を調製して検討した結果、α/β-チューブリン両方のC末端領域が切断活性に必要であることを明らかにし、6量体リング構造のkatanin 1分子がα/β-チューブリン両方のC末端領域を同時に引っ張ることでチューブリンα/βヘテロ2量体を微小管から引き抜くというモデルを提唱した。線虫のAAAタンパク質p97/CDC-48のC末端アダプターUFD-2, UFD-3の機能を解析するため、それぞれの欠失変異線虫を用いて解析した結果、生体内ではCDC-48にUFD-3が優先的に結合し、UFD-2はほとんど結合していないことを明らかにした。ufd-3欠失変異体においては、精子数の減少、減数分裂異常、オートファジー阻害剤に対する感受性などの表現型を認めた。さらに、伸長ポリグルタミン鎖発現株において、ufd-3欠失はポリグルタミン凝集体形成能、運動能が低下し、寿命も短縮した。UFD-3は凝集体形成を促進し、中間体オリゴマーの細胞毒性を軽減する因子と考えられる。酵母のcdc48変異体において観察されるミトコンドリアの形態異常について、SEM断面連続観察による詳細な解析を行った。また、走査透過型超高圧電子顕微鏡による細胞構造解析を行った。さらに、26Sプロテアソームおよびその基質複合体の高速原子間力顕微鏡観察を行い、ポリユビキチン鎖が26Sプロテアソームの制御ユニット上でフラフラと動く様子の観察に成功した。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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