極低温で動作可能な高空間分解能の顕微鏡を開発した。この装置を用いて、緑藻クラミドモナスの光合成調節機能であるステート遷移現象において、実際にアンテナタンパク質LHCIIがチラコイド膜内部を移動するのかを検証する研究を行った。 光合成タンパク質光化学系I(PS I)において、単一分子蛍光分光を行い、これまで知られていなかった蛍光の明滅、ブリンキング現象が90 K程度の温度で観測されることを発見した。PS Iの構造揺らぎとの関連を考察した。 また、光化学系IIの時間分解蛍光スペクトルの温度依存性を、構造に立脚したシミュレーションにより再現することに成功した。
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