生体内には小さなRNA(小分子RNA)が数多く存在し、遺伝子やタンパクの発現を調節している。piRNA(PIWI interacting RNA)は、生殖系列の細胞で発現している25~31塩基の小分子RNAであり、ゲノム上の繰り返し配列(レトロトランスポゾン遺伝子)の発現を抑制している。本研究では、遺伝子改変マウスやマウスの精巣由来の細胞株を用いて、ミトコンドリアの外膜に存在するGPAT2タンパクや、MVH(mouse VASA homologue)と呼ばれるタンパクの酵素活性が、piRNAの生合成や精子形成に必須であることを明らかした。
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