研究課題
基盤研究(B)
餌遺伝子がコードする短鎖ペプチド(マイクロペプチド)は、神経分泌ペプチドなどの従来から知られていた短鎖ペプチド分子群とは異なり、一次翻訳産物そのものが非常に短く、シグナルペプチドを持たないため、従来の分泌性ペプチドとは異なる分子機能を持つことが予想される。マイクロペプチドのモデルケースとして、ショウジョウバエPRIペプチドを用い、その作用機構を明らかにすることを目的に以下の研究を行った。1)pri遺伝子と遺伝学的相互作用を示す因子の同定pri遺伝子の過剰発現系統を、染色体の様々な領域を欠失した系統と掛け合わせ、相互作用を示す遺伝子を探索したところ、2番染色体上の30箇所以上のゲノム領域に、pri遺伝子と相互作用を示す遺伝子が存在することを示す結果が得られた。これらの遺伝子を同定するため、現在解析を進めている。2)PRIペプチドと物理的相互作用を示す因子の同定HAおよびFLAGタグとの融合ペプチドとしてPRIペプチドを発現する安定培養細胞株を作成し、発現誘導条件下でPRIペプチドの分子量を解析したところ、多くのペプチドに見られるようなC末端の修飾等は検出されなかった。
2: おおむね順調に進展している
培養細胞発現計を用いた実験では、発現量の少なさ(ペプチドの小ささに起因することが明らかとなっている)から、やや研究8穿ち円しているものの、その他の点については想定の範囲内である。特に遺伝学適そうが後作用を示す遺伝子が多数存在することを示差する結果が得られたことは、今後の研究の推進にとって、大きな福音となった。
特に計画に変更はなく、今後ともマイクロペプチドの研究を推進したい。
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J. Mol. Biol.
巻: 425 ページ: 71-81
10.1016/j.jmb.2012.10.020