研究課題/領域番号 |
24370095
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
西山 智明 金沢大学, 学際科学実験センター, 助教 (50390688)
|
研究分担者 |
坂山 英俊 神戸大学, 理学研究科, 講師 (60391108)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | シャジクモ / ゲノムアセンブリー / アノテーション / PCR-RFLP |
研究実績の概要 |
前年度までに収集したデータについてゲノムアセンブリーを行い、スキャッフォールドN50が2Mbを越えるアセンブリーを得た。この中には、培養に共存していたバクテリアの配列が含まれていたが、別株S277の配列をマッピングしてマッピング頻度が100分の1未満の配列をバクテリアの配列とみなし、シャジクモ由来と考えられる配列として、11808スキャッフォルド(N50 2.26 Mb)計1.75 Gbの配列を得た。 この配列について種特異的な反復配列データベースの作成と網羅的な同定を行い、学習よう正解データをcufflinks transcriptにもとづいて作成した上で、種特異的パラメータをトレーニングしたAugustusを用い、RNA-seqのデータ、ヒメツリガネゴケ及びシロイヌナズナ遺伝子のアミノ酸配列等を用いて遺伝子構造のアノテーションを進め計35,883遺伝子座、36,877転写産物を推定した。このなかに真核生物で非常に良く保存されている248遺伝子の存在を調べると、87.50%がほぼ全長を有し、91.94%が少なくとも一部を検出できる状態に至っていることが確認された。 また、湖沼型株S277との多型を区別するPCR-RFLPマーカーを設計してS276株とS277株の子孫の遺伝子型判定を行うことにより、S277株を母とする接合子の半数程度が交配に由来する株として得られることが分かった。これまでに53株の交配株を得ており、数を増やした上で、ランダムシーケンシングを行うことで染色体スケールのスーパースキャッフォルドを構成することができると期待される。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度に高品質のDNA抽出法が得られず苦労した分の遅れが一部残っており、交配子孫株のシーケンシングに至っていない。
|
今後の研究の推進方策 |
交配子孫株の取得確認がやや遅れていたものの、既に53株の交配由来株を確認しており、27年度内にシーケンシングすることにより当初の目的を十分達成出来ると期待される。
|
次年度使用額が生じた理由 |
交配子孫株の単離・同定が遅れ、シーケンシングにいたらなかったため未使用額が生じた。
|
次年度使用額の使用計画 |
株の単離は、遅れつつも進行しており、既に53株を取得しているので、このゲノムライブラリーを調整し、シーケンシングを行い、scaffoldを遺伝学的地図に整列する。
|