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2014 年度 実績報告書

葉原基分化を時間的に調節する分子遺伝学的機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24380005
研究機関東京大学

研究代表者

伊藤 純一  東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (30345186)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード植物 / 遺伝学 / 発生・分化 / イネ / 葉間期
研究実績の概要

本年度は本研究課題の総括として葉間期制御に関わる遺伝子の遺伝的相互作用の解析を行なった。PLA1、PLA2遺伝子とAPO1, APO2遺伝子は共に葉間期を正に制御する遺伝子であるが、それらの二重変異体は、単独の変異体よりもさらに葉間期が短縮する表現型を示した。茎頂分裂組織における細胞分裂活性を調査した結果、葉間期と負の相関が認められ、葉間期が短縮する原因の一つは茎頂分裂組織における細胞分裂活性の上昇によるものであると考えられた。
OsSPL14遺伝子はPLA遺伝子の下流因子であると考えられているが、OsSPL14を過剰発現させると茎頂分裂組織における細胞分裂活性が低下し、pla変異体の葉間期の表現型が回復した。このことから、OsSPL14遺伝子がPLA遺伝子の下流での茎頂分裂組織における細胞分裂を制御していると推測された。
OsSPL14遺伝子のパラログ遺伝子にも着目したところ、OsSPL14遺伝子と同じクレードに属する三つのOsSPL遺伝子の発現量はpla1、pla2変異体内で減少していることが明らかになった。よって、PLA遺伝子の下流にはOsSPL14のみならず、他のOsSPL遺伝子も関与していることが示唆された。ジベレリンによってOsSPL遺伝子発現量が変化するかを調べたところ、一つのOsSPL遺伝子がジベレリンによって発現が促進され、その発現の上昇にはPLA1の活性が必要であることが明らかになった。
以上の本研究の結果から、PLA遺伝子を中心とした上流制御因子と下流制御因子を見いだすとともに、葉間期制御の遺伝的ネットワークの一部を明らかにすることができた。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額が生じた理由

26年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額の使用計画

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Genetic interaction between rice PLASTOCHRON genes and the gibberellin pathway in leaf development2014

    • 著者名/発表者名
      Mimura M, Itoh JI
    • 雑誌名

      Rice

      巻: 7 ページ: 25

    • DOI

      10.1186/s12284-014-0025-2

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] The rice FISH BONE gene encodes a tryptophan aminotransferase, which affects pleiotropic auxin-related processes.2014

    • 著者名/発表者名
      Yoshikawa T, Ito M, Sumikura T, Nakayama A, Nishimura T, Kitano H, Yamaguchi I, Koshiba T, Hibara K, Nagato Y, and Itoh J
    • 雑誌名

      Plant J

      巻: 78 ページ: 927-936

    • DOI

      10.1111/tpj.12517

    • 査読あり
  • [学会発表] 茎頂分裂組織に異常を生じるイネ突然変異体camelの表現型解析と遺伝子同定2014

    • 著者名/発表者名
      小林久美子、桧原健一郎、伊藤純一、長戸康郎
    • 学会等名
      日本育種学会
    • 発表場所
      南九州大学
    • 年月日
      2014-09-26 – 2014-09-27
  • [学会発表] Molecular dissection of rice leaf development in wild type and various morphogenetic mutants2014

    • 著者名/発表者名
      Dechkrong P, Itoh J
    • 学会等名
      日本育種学会
    • 発表場所
      南九州大学
    • 年月日
      2014-09-26 – 2014-09-27
  • [学会発表] 地上部に多面的な異常を示すイネmkb3変異体の解析2014

    • 著者名/発表者名
      島野里美、桧原健一郎、伊藤純一
    • 学会等名
      日本育種学会
    • 発表場所
      南九州大学
    • 年月日
      2014-09-26 – 2014-09-27
  • [学会発表] イネの発生における凹凸形成の生物学的意義2014

    • 著者名/発表者名
      伊藤純一
    • 学会等名
      日本植物学会
    • 発表場所
      明治大学
    • 年月日
      2014-09-12 – 2014-09-14
    • 招待講演
  • [学会発表] イネにおける葉間期制御機構の遺伝学的解析2014

    • 著者名/発表者名
      三村真生、長戸康郎、伊藤純一
    • 学会等名
      イネ遺伝学・分子生物学ワークショプ
    • 発表場所
      東京大学
    • 年月日
      2014-07-11 – 2014-07-12

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公開日: 2016-06-01  

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