研究概要 |
平成24年度は、リンゴ奇形果病、リンゴ輪状さび果病、セイヨウナシ粗皮病、オウトウ芽枯病の罹病したリンゴおよびオウトウ樹の次世代シークエンスによるバイローム解析を実施した。その結果は次の通りである。 1.リンゴ奇形果病罹病樹にはリンゴステムピッティングウイルス(ASPV), Apple green crinkle-associated virus, Apricot latent virus(ApLV),リンゴステムグルービングウイルス(ASGV),リンゴクロロティックリーフスポットウイルス(ACLSV)が感染していることが明らかになった. 2.リンゴ輪状さび果病にはリンゴステムピッティングウイルス(ASPV),Apricot latent virus(ApLV),リンゴステムグルービングウイルス(ASGV),リンゴクロロティックリーフスポットウイルス(ACLSV)が感染していることが明らかになった. 3.セイヨウナシ粗皮病罹病樹にはリンゴステムピッティングウイルス(ASPV),Apricot latent virus(ApLV),リンゴステムグルービングウイルス(ASGV)が感染していることが明らかになった. 4.4本の芽枯病罹病オウトウ樹(S1-S4)の解析結果から、S1にはリトルチェリーウイルス1(LChV-1),リトルチェリーウイルス2(LChV-2),チェリーえそさび斑ウイルス(CNRMV),チェリーAウイルス(CVA),プルーン萎縮ウイルス(PDV)の5種のウイルスが,S2,S3,S4にはこれら5種に加えてチェリー緑色輪紋ウイルス(CGRMV)が検出された。 5.芽枯病罹病オウトウ樹S3から得られたコンティグ(7671bp)の配列は,Asian prunus virusに近縁な新規Foveavirus属ウイルスに由来すると結論された.
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