研究課題/領域番号 |
24380032
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
田中 利治 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (30227152)
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研究分担者 |
川北 一人 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (90186065)
北島 健 名古屋大学, 生物機能開発利用センター, 教授 (80192558)
水口 智江可 名古屋大学, 生命農学研究科, 助教 (90509134)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 細胞性防御反応 / 液性防御反応 / focal adhesion complex |
研究概要 |
新規血球を出来るだけ多く集める方法を考え、集めたサンプルから抽出したタンパクをSDS-PAGE泳動で分離し、一番可能性のあるバンドに対して抗体を作成、P200の抗体を得た。さらにarylphorinも検出されたことから抗体を作成した。蛍光ラベルした抗体で観察したところ確かに周りに沈着していることがわかった。細胞内には検出できなかった。p200は脂肪体細胞の中でも存在するか、またarylphorinが新規細胞から生産されているのかなどを現在切片insituを使って確かめている。もしarylphorinやp200が脂肪体細胞中でも検出されたら、この細胞の由来が脂肪体である可能性が出てきた。さらに immunlectin2の抗体を作るために発現ベクターに入れて準備を進めているが、あまりうまく進んでいない。さらに寄生バチの持つ毒液でガラス面をコートすると血球が付着しないこともわかってきた。ただ短時間のみで効果が消える。毒液タンパクの中に、細胞の付着のためのintegrinかfocal adhesion complexの形成を阻害するタンパクが含まれている可能性もある。一方で脂肪体細胞から遊出してくる細胞の挙動も観察しメラニン化し多部分への付着も観察した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新規血球が放出しているタンパクを同定するために、レーザーダイセクション法で切り出してRNAの採集を試みてかなりの労力を払ったが、残念ながらいまだに成功していない。そこで別の方法で発現遺伝子を特定しようとしている。異物の周りに付着する血球を回収しそこから発現するRNAを捕らえているために時間がかかっている。
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今後の研究の推進方策 |
脂肪体のESTデータベースを構築する予定。現在新規血球の周りに付着するタンパクでP200、arylphorinの抗体を作成中、さらにimmunelectin2とPO activating enzymeを発現ベクターに入れて抗体を作成予定
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次年度の研究費の使用計画 |
ギンケハラボソコマユバチ(Mp)は内部寄生バチのPDVの原型になっていると考えられることから、Mpの毒腺をクローニングしてPDVと同様に脂肪体に作用すると思われる遺伝子を特定し、寄生バチのPDVの進化を明らかにする.クローニングからシークエンスのキットを購入する。
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