植物の硫黄同化・代謝は、作物の生産性に加え、有用含硫二次代謝物質の蓄積量、環境ストレス耐性に大きく影響する。本研究では、硫黄同化・代謝の調節機構について、-Sに応じて発現の上昇する遺伝子SDIがグルコシノレート(GSL)生合成を抑制すること、その機構がGSL生合成の促進因子MYB28との相互作用を介したGSL生合成系遺伝子の発現抑制によることを解明した。また、硫酸イオン輸送体SULTR2;1の根における-Sに応じた発現上昇を担うシス配列SURE21を同定し、この応答が-S時の硫酸吸収および地上部への輸送に働くことを見出した。加えて、重金属処理が地上部への硫酸輸送を促進することを見出した。
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