タンパク質の機能はループ領域の構造変化によって発揮されることが多い。食糧関連酵素の機能に重要な可動ループの機能を解明するために、β‐アミラーゼとアルギン酸リアーゼの基質の取り込みと生成物の放出に重要な可動ループの構造と機能をアミノ酸変異体を利用して解析した。プロテイングルタミナーゼのプロ領域の変異体であるA47QとA47Eの構造解析によって本酵素の活性ポケット内では逆反応が可能なことを明らかにした。トランスグルタミナーゼについてはプロ領域の24残基のペプチドが酵素活性を阻害することを示し、このペプチドと成熟型トランスグルタミナーゼとの複合体のX線結晶構造解析を行った。
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