サケ放流稚魚の耳石の微量元素組成と酸素・炭素安定同位体比の分析結果から、それらが同一地域内における由来判別に有効であることを明らかにした。また、北海道沿岸域に回帰したサケとベーリング海で採集された未成熟サケの耳石Sr:Ba比が周期的に変化することが判った。これらの研究成果は震災前後における母川回帰率や回遊履歴の変化を明らかにする上で重要な知見を提供する。 震災直後の遡上アユの生活史特性を調べ、震災前に遡上個体群の主体を形成した早生まれ個体が選択的に減耗したことを明らかにした。2013、14年には震災前と同様に早生まれ個体が遡上個体群の主体を形成する状態に回復したが、遡上体長の小型化がみられた。
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