研究課題
浅海域は,地球上の全生態系のなかで最高の生物生産速度を誇る.しかしながら,これまでその生産過程は湾などの「海域」を基本単位として評価されてきた.本研究では,物理・生物的性状が異なる複数生態系(藻場,砂浜など)の集合体である浅海域の生物生産への貢献度を,生態系ごとに区分して定量評価する.浅海域の生物生産の主要構成要素である魚類資源は,他の生物群(貝類,甲殻類等)に比べて高い移動能力を備え,複数生態系を移動しながら栄養フローを担う.本研究課題は「貢献度評価」の先駆的研究事例として世界をリードし,得られた定量的データにもとづいて我が国の沿岸環境・資源の新たな管理方策「複合生態系保全」を提案することを目的とする.平成27年には,小型魚類およびその捕食者の胃内容物解析,これらの餌料生物と想定される生物群および溶存態有機物の安定同位体比分析を通じて,複合生態系を構成する各生態系・ハビタットにおける栄養フローの定量評価を行った.また,4年分の成果のとりまとめを目的として,各地で実施した調査結果をもとに,複合生態系および単一生態系における食物網の時空間比較を行い,小さい時空間スケールで変動が大きい特性を浮き彫りにした.
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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