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2012 年度 実績報告書

船底防汚塗料候補物質含ハロゲン化合物の酵素反応による合成

研究課題

研究課題/領域番号 24380112
研究種目

基盤研究(B)

研究機関北海道大学

研究代表者

沖野 龍文  北海道大学, 大学院・地球環境科学研究院, 准教授 (30280910)

研究分担者 松田 冬彦  北海道大学, 大学院・地球環境科学研究院, 教授 (10219446)
梅澤 大樹  北海道大学, 大学院・地球環境科学研究院, 准教授 (20503618)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワードローレンシン / ウラソゾ / ブロモペルオキシダーゼ / 紅藻
研究概要

船底防汚塗料開発の有力な候補物質として紅藻ソゾ由来の含ハロゲン化合物を選抜し、その中でも特に非テルペノイドC15化合物のローレンシンに着目し、その臭素化酵素を解明することを試みた。ウラソゾ由来バナジウム依存型プロモペルオキシダーゼ組換えタンパク質を大腸菌発現系により作製した。得られた組換えタンパク質をDE52陰イオン交換カラムクロマトグラフィーにより精製した。まず、ハロペルオキシダーゼの汎用的基質であるモノクロロジメドンを用いて性状を調べたところ、臭素付加活1生は、他の海藻のプロモペルオキシダーゼと同程度の強さであった。また、至適pHおよび温度耐性もほぼ同様であった。次に、ローレンシンの前駆体と推定されるローレジオールを天然ローレンシンの分解により調製し、それを基質としてウラソゾ由来バナジウム依存型プロモペルオキシダーゼの活性を調べた。その結果、LC/MSにより、ローレジオールに臭素付加し、環化反応が進んで得られるデアセチルローレンシンが酵素反応生成物として検出された。このことにより、組換えタンパク質として作製したウラソゾ由来バナジウム依存型プロモペルオキシダーゼが、ローレンシンの生合成において臭素化と環化を司る重要な酵素であることと認められた。以上の結果は、平成25年6月のマリンバイオテクノロジー学会大会で発表予定である。また、セスキテルペノイドであるローリンテロールを生産するミツデソゾからプロモペルオキシダーゼのクローニングに成功した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ローレンシンの臭素化と環化を制御するプロモペルオキシダーゼの組換えタンパク質により性状解析が順調に進み、平成25年6月に学会発表する予定であり、論文も現在執筆中である。ほぼ計画通りに進行している。

今後の研究の推進方策

ほぼ予定通り進行しているので、計画に沿って研究を進めるが、組換えタンパク質と藻体中の天然タンパク質の比較も重要であるので、天然タンパク質の性状についても詳細に検討を進めることとする。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Thrombin inhibitors from the freshwater cyanobacterium Anabaena compacta2012

    • 著者名/発表者名
      Anas, A. R., Okino, T., et al
    • 雑誌名

      Journal of Natural Products

      巻: 75 ページ: 1546-1552

    • DOI

      10.1021/np300282a

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Confirmation of the Configuration of 10-Isothiocyanato-4-cadinene Diastereomers2012

    • 著者名/発表者名
      Nishikawa, K. Umezawa, T., et al
    • 雑誌名

      Journal of Natural Products

      巻: 75 ページ: 2232-2235

    • DOI

      10.1021/np300439e

    • 査読あり
  • [学会発表] 紅藻ウラソゾと軟体動物クロヘリアメフラシから得られた付着阻害物質laurencin2013

    • 著者名/発表者名
      沖野龍文
    • 学会等名
      日本水産学会
    • 発表場所
      東京海洋大学(東京都)
    • 年月日
      2013-03-29

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公開日: 2014-07-16  

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