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2013 年度 実績報告書

動電学的手法による農地土壌中の汚染物質の効率的除去に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24380134
研究機関独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

久保田 富次郎  独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究所水利工学研究領域, 上席研究員 (30414460)

研究分担者 中川 啓  長崎大学, 水産・環境科学総合研究科, 教授 (90315135)
福村 一成  宇都宮大学, 農学部, 准教授 (50312864)
島 武男  独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 九州沖縄農業研究センター・生産環境研究領域, 主任研究員 (20414427)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード土壌保全・防災 / 土壌浄化 / カドミウム / 東日本大震災 / 除染
研究概要

本年度の研究実績について,研究実施計画に記した6つの項目に沿って記す.
①前年に引き続いて国内の重金属汚染土壌(東北2地区)の農地土壌を実験用土壌として採取し,試料調整を行った.②二次元電場における汚染物質移動試験のための装置設計を行った.なお,実験装置の組み立てはH26年度の早期に実施する.③Cdを対象とした実験において,pH調整剤の添加や錯イオン形成による除去効率向上について検討した.汚染土壌の動電学的処理時の陰極側電極槽のpH調整剤として,硝酸とクエン酸との比較を検討したところ,電極槽内の中和機能としてはどちらも機能したものの,土壌内の還元化防止の観点からは硝酸で良好な結果が得られた.また,Cd汚染土壌に塩化鉄(III)を添加することにより,pH低下および錯イオン形成によるCd移動の促進効果が確認された.④二次元電場における物質移動試験および太陽光パネルを用いた長期浄化試験は,準備の遅れのため着手できなかったので,H26年度の早期より実施する.⑤Csを対象とした実験では,前年度に引き続いて非放射性Csを用いた模擬汚染土壌でCsの移動特性について実験的に検討を行った.マサ土に1kg当たり40mgのCsを混和した土壌への通電量と除去率の関係は直線関係で表すことができ,実験の範囲内では最大約70%のCsが除去された.また,福島県内で採取した実汚染土壌(水田表土)を用いた試験では,模擬汚染土壌と比べて格段に除去効率が低いことがわかった.⑥一次元場における動電学的手法による重金属物質の移動を再現する数理モデルの開発と検討を行った.
なお,H25年度は,各研究参画者とそれぞれ複数回,個別に打合せを行う機会を設けて,研究の進行管理と情報共有の促進に努めた.また,得られた成果の一部は,H26年度に学会等で発表予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度は,二次元場や太陽光パネルを用いた試験に着手できなかったが,実験試料の採取,CdおよびCsを対象とした実験を行うなど概ね計画に沿って実施することができた.一部実施が遅れている実験については,H26年度に実施する予定である.

今後の研究の推進方策

研究計画は従前の計画に加えて,前年度の積み残し分を加速して実施する.最終年度であるので成果の公表(学会発表,論文化)にも力を注ぐ.

次年度の研究費の使用計画

端数が生じたため,次年度に繰り越す.
H26年度予算と合わせて消耗品等の購入に充てる.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 動電学的手法による土壌・地下水中の汚染物質除去モデルの検討2014

    • 著者名/発表者名
      中川 啓、山中 明、久保田 富次郎
    • 学会等名
      日本地下水学会2014年春季講演会
    • 発表場所
      東京大学本郷キャンパス(東京都文京区)
    • 年月日
      20140524-20140524

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公開日: 2015-05-28  

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