研究課題
マウスパイエル板におけるアルドラーゼAの発現解析を行った。アルドラーゼAはパイエル板濾胞関連上皮(FAE)上に散在して存在し、マウスM細胞マーカーであるGlycoprotein 2(GP-2)と共染色されたが、GP-2陰性の細胞では発現が認められないことが免疫染色により明らかとなった。加えて、ホールマウント染色により、アルドラーゼAとGP-2は細胞表面上で共染色されることが明らかとなった。SEM解析では、M細胞の特徴である発達した微絨毛を持たずmicrofold構造を持つことが確認された上皮細胞とアルドラーゼAおよびGP-2陽性細胞が合致することが明らかとなった。以上よりマウスFAE中においてもアルドラーゼAはM細胞特異的に局在することが明らかとなった。M細胞表面上に存在するアルドラーゼAがプリオン蛋白と結合し、プリオン蛋白のトランスサイトーシスに関わっている可能性が示唆された。そこで、抗アルドラーゼA抗体を細胞表面への添加することでアルドラーゼAの機能を阻害し、アルドラーゼAのM細胞におけるプリオン蛋白トランスサイトーシス機構における役割を解析した。BIE細胞あるいはMIE細胞をトランスウェル上に播種し、M細胞分化誘導系を行った後に抗アルドラーゼA抗体を2時間前処理し、プリオン蛋白結合蛍光ビーズを添加した。9時間後の下部培地中蛍光ビーズ数をフローサイトメトリー解析により検出した。抗アルドラーゼA抗体処理によるトランスサイトーシスされた蛍光ビーズの量の影響は、無処理の蛍光ビーズでは変化が認められなかったが、プリオン蛋白結合蛍光ビーズでは約70%減少した。以上より、アルドラーゼA発現の阻害はM細胞のプリオン蛋白結合蛍光ビーズのトランスサイトーシスを抑制することが判明した。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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