MRL/MpJマウスは自己免疫疾患および精子発生異常モデルとして知られる。本研究では、このマウスを用いて血液精巣関門(BTB)のチェックポイント機能を解析した。 Claudin3はBTB通過時の精母細胞に局在し、発現を抑制するとBTB通過が抑制された。精巣内卵細胞の責任因子は第1染色体に座位し、自己免疫疾患との関係が疑われる。ビタミンA欠乏実験によって、BTBは精細胞の分化調節を担う構造と考えられた。熱ショックによるBTB破綻耐性因子および石灰沈着緩解因子が第1ならびに第11染色体上にあることを示した。とくに、MRL型1番染色体テロメア領域は重要で、今後は候補遺伝子の同定が急がれる。
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