研究課題
本研究の目的は,胎盤における免疫回避機構、特に母子境界領域におけるサイトカインの動態と役割を明らかにすることである。そのために,自然流産モデルおよび実験流産モデルにおいて,母子境界領域における心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP),コリン,グレリン,そのレセプター,旨味レセプター(T1R1およびT1R2),Kiss1,そのレセプター,苦味レセプター(T2Rs)を調べ,これまでのサイトカインとの関連を追跡した。ANPとコリンの発現は通常妊娠では,進行に伴い増加するが,流産モデルでは一定で変化せず,満期には減少する傾向にあった。グレリンとそのレセプター並びに旨味レセプター発現は,通常妊娠では,進行に伴い増加するが,流産モデルでは有意に減少した。Kiss1とそのレセプター発現は通常変化しなかったが,流産モデルでは有意に減少した。苦味レセプターは変化が見られなかった。これらのホルモンおよびレセプターの変動は,胎盤成長因子の変動と相関していることが分かり,母子境界の免疫応答不全による習慣性流産や着床不全等の生殖学的難問を解決する糸口を見つけることができた。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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