研究課題/領域番号 |
24380170
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
水野 拓也 山口大学, 共同獣医学部, 教授 (90398826)
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研究分担者 |
辻本 元 東京大学, 農業生命科学研究科, 教授 (60163804)
清水 佳奈子 独立行政法人理化学研究所, 免疫治療モデル開発研究ユニット, ユニットリーダー (20391980)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | リンパ腫 / 犬 |
研究概要 |
(1)in vivoイメージンク"を用いた犬リンパ腫の時空間的発症モニター系の確立 (1)A 本研究室が保有する犬リンパ腫由来細胞株に、in vivoイメージングを可能にするluciferase(luc)遺伝子をレンチウイルスにより導入し、薬剤耐性遺伝子でluc発現細胞をスクリーニングし、luc遺伝子を持続的に発現する犬リンパ腫細胞株10種類を得た。今後はin vivoにおいてlUCモニターにより腫瘍細胞の動的挙動について検討する予定である。 (1)B 犬リンパ腫由来細胞株を免疫不全マウスであるNOD/SCIDマウスに異種移植し、その生物学的挙動について検討した。その結果,用いた細胞株によりリンパ腫の発症動態が異なることが明らかとなった。今後はで樹立したIUC安定発現細胞株を用いて時空間的発症モニターを検討する予定である。 (2)リンパ腫特異的に発現する遺伝子についてのin vitro機能解析 (2)A 以前にマイクロアレイにより同定した犬のリンパ腫に特異的に発現する遺伝子のうち、犬リンパ系腫瘍細胞株および犬リンパ腫症例20例のほとんと'において健常犬由来T細胞より発現増強か'認められた遺伝子4種を同定した。これら分子に対するモノクローナル抗体を日本全薬との共同研究により作成中であり、各クローンの反応性を現在検討中である。 (2)C 上記において同定した4分子について、リンパ腫細胞株において強発現させる安定発現細胞株を既に作成し、現在その腫瘍細胞の増殖、抗癌剤に対する耐性度なと'をin vitroにおいて比較検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
犬のリンパ腫に特異的に発現する分子の同定は既に済み、またin vivoイメージングに用いることができる細胞株の作成も終了しており、ほぼ予定通りに進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
H24年度に作成したlucベクターを導入した犬リンパ腫細胞株をNOJマウスへ異種移植し、リンパ腫細胞の動的挙動を検討する。また、H24年度に同定した犬のリンパ腫において発現過剰している分子を同細胞株に導入し、それらの分子がリンパ腫細胞のin vivoにおける動的挙動に及ぼす影響について検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
未使用額は、技術職員が見つからず雇用がおくれたことから生じたものである。今年度はその分を含めて、NOJマウスへの異種移植実験に主に費用を支出する予定である。また、分子の過剰発現細胞株などを作成するための、分子生物学試薬、細胞生物学試薬などにも支出する予定である。また、昨年度雇用がおくれた分については、本年度に共同研究先の協力も仰ぎながら、より効率よく研究を進める予定である。
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