研究課題/領域番号 |
24380174
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
小池 正徳 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (00205303)
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研究分担者 |
浅野 眞一郎 北海道大学, 農学研究科, 准教授 (60222585)
相内 大吾 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 助教 (50552783)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | デュアルコントロール / Bacillus thuringiensis / Lecanicillium spp / トマト萎凋病 |
研究概要 |
最近、環境保全型農業における微生物農薬が注目されているが、現在、その出荷量は化学農薬の1%にも満たないのが現状である。より環境に優しい農業を推進するためにはさらに効果的な効力を持った新・微生物農薬の開発が急務とされている。申請者らは、昆虫病原細菌および昆虫寄生菌が害虫を防除するだけでなく、植物に病気に対する抵抗性を付与し、いくつかの病害に対しても発病抑制効果(デュアルコントロール)を示すことを最近明らかにしてきた。本研究では、我々が見出だした昆虫病原細菌(Bacillus thuringiensis)、昆虫寄生菌(Beauveria bassiana, Leeanicillium spp.)の病害虫同時防除機構を解明し、そのメカニズムを利用した効率的な病害虫防除法を提案することを目的とする。 そこで平成24年度はデュアルコントロール作用のある系統を選抜するために昆虫病原菌類 (Lecanicillium属菌、Beauveria属菌)と昆虫病原細菌(Bacillus thurinngiensis)を用い、PGPF、PGPRの効果および植物病原菌(Fusarium oxysporum、Microdocium nivale、Verticillium dahliae, Botrytis cinerea)に対する拮抗作用,発病抑制効果を調査した。その結果、L. muscariumの数系統とB. thuringiensisの数系統がPGPFおよびPGPR効果を示した。また、PGPFおよびPGPR効果を示したこれらの系統のうちさらに植物病原菌に対する拮抗性を示したいくつかの系統はポット試験による発病抑制効果(特にトマト萎凋病)が認められた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
デュアルコントロールのメカニズムを解明するための菌株のスクリーニングおよびターゲットとする植物病害の組み合わせはほぼ決まっており、今後2年間、これら選定した株を用いて研究を計画に沿って遂行する。
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今後の研究の推進方策 |
25年度に計画している温室・ガラス室実験では、より現場に近い状況でデュアルコントロールの試験を実施するため宮城県農業・園芸総合研究センターの研究員である増田氏と関根氏を加え、研究メンバーのさらなる充実を図った。
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次年度の研究費の使用計画 |
4月より研究および共同研究にかかわる出張等を始める必要があるため。
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