研究分担者 |
相内 大吾 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教 (50552783)
浅野 眞一郎 北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (60222585)
増田 俊雄 宮城県農業・園芸総合研究所, その他部局等, その他 (40500963)
関根 崇行 宮城県農業・園芸総合研究所, その他部局等, 研究員 (80500967)
|
研究実績の概要 |
1)昆虫病原性糸状菌であるLecanicillium属菌(B-2)はin vitroにおいてトマト、アズキ、ダイズ等の生育に悪影響を及ぼさず、ハウス試験で病害に対し、有効に作用した.しかし、病害に対する抵抗性遺伝子発現は確認されなかった。おそらく別の経路の遺伝子が関与している可能性があると考えられた。Bacillus thuringiensis (BTー18)は抵抗性遺伝子の発現を誘導(PR-P2)しハウス試験においても病害に対し有効に作用した。Lecnaicillium muscarium(B-2)およびBacillus thuringiensis (BT-18)はエンドファイトとして有用な菌株であると考えられた。
2)BT-17,18の2株がトマト萎凋病菌(FOM)に対して拮抗性を示し、BT-17,18,20の3株がポット試験においてトマト萎凋病の発病を抑制した。BT-17、BT-18 はFOMに対して拮抗性をしめしたが、BT-20は拮抗性を示さなかったので、発病抑制効果は誘導抵抗性によるものと考えられた。なお、これらの株の培養ろ液はサツマイモネコブセンチュウに対して殺卵作用が認められた。現在、トマト萎凋病、サツマイモネコブセンチュウの複合病に対しての効果を調査している。
3)宮城県におけるハウス試験において、BT-17,18,20の3系統のいずれの菌株もアザミウマ類及びコナジラミ類に対しては比較的抑制効果が高く,3菌株の中ではBT-18の効果が最も高かっが、アブラムシ類に対しては効果が認めらなかった。また、キュウリのうどんこ病に対してはいずれの菌株も比較的高い抑制効果を示したものの,トマトのうどんこ病に対する抑制効果は低かった。また,トマトの葉かび病に対しては抑制効果が認められなかった。
|