それぞれの官能基の活性化に適した金属を触媒に組み込むことで、官能基本来の反応性の差に由来する化学選択性を触媒的に制御(逆転)し、保護・脱保護のプロセスを経ない環境に優しい合成プロセスを開発することを目的として研究を行い、以下の研究成果を得た。 (1) アミノ基存在下で水酸基選択的なアシル化反応を触媒する亜鉛触媒、第2世代亜鉛触媒、コバルト触媒、新規二核鉄触媒の開発に成功した。(2) アミノ基存在下で水酸基選択的なMichael付加反応を触媒する同触媒の開発に成功した。(3) アルデヒド及びアルドイミン存在下でケチミン選択的な不斉アルキニル化を触媒するロジウム触媒の開発に成功した。
|